STORY 01
県央”ドーナツ”の
外側まで上昇圏
盛岡市の上昇率は+1.7%と前年(+2.3)から鈍化。代わりに 滝沢(+3.0)・紫波(+2.8)・北上(+2.3)・矢巾(+1.5) が県全体の上昇を牽引。盛岡都心の高値圏から「広域ドーナツ」へ需要が拡散している構造。盛岡駅前通の商業地が +11.7% と前年(+6.0)から一段ジャンプしたのも、この「拡散と都心回帰」の二層需要が同時進行している証拠です。
上昇59地点中47地点が県央4市町(=80%)
STORY 02
沿岸+県北は
下落「定常化」へ
山田(-4.1)・一戸(-3.5)・岩手町(-3.0)・大槌(-2.8)・久慈(-2.8) は前年とほぼ同じか、わずかに下落幅が拡大。震災後の復興需要が完全に一巡し、人口減と中心市街地の縮小がじわじわと地価に映り込む段階へ。下落は急減速ではなく「マイナス定常運転」。意味するのは、価格そのものより取引の薄商化と空洞化です。
商業地下落上位は岩手町-4.6/山田-4.0/一戸-3.4
STORY 03
工業地は東北道
沿いの一強構造
工業地+3.0%(9年連続上昇)を主導するのは 花巻(+5.3)/矢巾(+5.2)/北上(+1.4)。共通項は 東北自動車道IC近接と流通センター系の用地。盛岡向中野(±0)を除く全地点が上昇という結果は、宮城(+8.5)ほどではないにせよ、岩手にも北東北の物流・製造ハブ需要が定着していることを示しています。
花巻9-1(二枚橋)は2年で +9.6% の最加速
NEXT CHECKPOINT
- ● 盛岡駅前通+11.7% がR9も継続するか。インバウンド・ホテル投資の波及が鍵。
- ● 矢巾町×盛岡医療圏の住宅・工業の連動上昇(住宅+1.5/工業+5.2)。
- ● 北上市の住宅地が +1.7→+2.3 と加速。半導体関連投資の地価への波及が本格化する局面。
- ● 沿岸4市町の下落が「マイナス2〜4%の長期定常」に固まるか。
- ● 商業地33年連続下落が、盛岡市プラス(+2.1)の力で全県プラスに転じるのは何年後か。
主要数値・ベンチマーク総覧(R8)
| 指標 | R8 | R7 |
| 全用途・平均変動率 | +0.2% | +0.4% |
| 住宅地・平均変動率 | +0.3% | +0.6% |
| 商業地・平均変動率 | -0.3% | -0.3% |
| 工業地・平均変動率 | +3.0% | +2.7% |
| 宅地見込地・変動率 | +5.3% | +7.7% |
| 住宅地・全県平均価格 | 35,400 円/㎡ | 35,000 円/㎡ |
| 商業地・全県平均価格 | 69,300 円/㎡ | 67,100 円/㎡ |
| 工業地・全県平均価格 | 23,600 円/㎡ | 23,100 円/㎡ |
| 調査地点総数 | 183 地点 | ― |
| 県内市町村(うち調査対象) | 33(25) | ― |
出典・データ 岩手県環境生活部 環境保全課 鉱業・水資源担当(電話 019-629-5267)「令和8年地価公示結果の概要」「標準地の公示価格及び変動率」「用途別平均変動率の推移」「変動率分布状況」「変動率上位地点一覧」「市町村別用途別平均価格及び平均変動率」(計6資料)
制度 地価公示法(昭和44年法律第49号)第2条第1項。実施主体:国土交通省土地鑑定委員会。価格時点:令和8年1月1日。県内25市町村186地点(継続183地点を本書で集計)。
地図出典 国土数値情報「行政区域データ」(国土交通省 国土政策局)に基づく simplified GeoJSON(smartnews-smri/japan-topography)を等距円筒図法で投影。
レポート発行 REPORT - IWATE Land Price R8 / Curated by GREO / 作成日:2026年5月6日